視察先中国(上海、杭州)テンセント、アリババ、滴滴、Mobike、スターバックス、船井上海総会、 随行コンサルタント:小平勝也、真貝大介、岡聡、三浦康志、中野好純、溝上智昭 |
中国(上海、杭州)の視察ポイント
日本人が知らない驚きのスピードで「進化し続けている」“最先端企業”を視察する4日間!
中国はわずか5年で日本の数倍速で成長を遂げたといわれています。
これまで中国の経済成長は、日本の高度経済成長に例えられてきましたが、一般生活へのITの浸透度・利便性においては、日本は中国に大きく遅れをとっています。
中国では電子決済が当たり前。これは都市部に限った話ではなく、街中見渡せばQRコードだらけで、皆スマーフォンを通して決済を行います。もはやスマホがないと身動きが取れない。それくらいにライフラインの一部となっています。日本が20世紀で止まっている間に、中国はITイノベーション大国へと変貌を遂げているのです。
また、テンセントやアリババといった巨大IT企業が1兆円規模で世界企業へのM&Aや投資を行うなど、世界を視野にめざましい成長を遂げています。さらに、世界の名だたる企業が見出し、世界一の店舗を出店しつつあるのが、ここ上海。都市インフラの整備されたこの都市には世界中から人や企業が集まり、グローバル化では完全に東京を引き離しています。
上海は今世界中からの注目が集まる巨大市場なのです。
ツアーレポート
【DAY1】 |
2018年1月23日(火) 視察企業1社目:週刊ダイヤモンド(講演)
1.中国アレルギーをなくそう 中国の経済力データ ・日本メディアによる中国パッシング報道で多くの日本人は中国の実態を把握できていない。
2.中国の産業構造の転換 ・「IT化の進展」「サービス化の進展」「ハイテク化の進展」
①IT化の進展 ②サービス化の進展 ③ハイテク化の進展
3.まとめ ・旧態依然とした産業の高度化(自転車、タクシー等)、新規産業の進化、イノベーションの創出が同時多発的に起きている。
視察企業2社目:モバイク(講演)
1.会社概要
2)事業内容 ①利用方法 ②レンタル自転車の開発
③モバイクの価格と採算 ④中国でレンタル自転車が伸びた理由 モバイクは自社でレンタル自転車の開発を行っている。シェア自転車は、自身で保有している自転車と比べて、メンテナンスも無く、雑に扱われるため悪環境での使用にも耐えられる仕様にする必要がある。モバイクでは下記のような工夫をすることで耐久性や耐摩耗性を高め、4年間メンテナンスが不要である
3.レンタル自転車サービスが与えた影響 ①中国の移動手段を変えた(自転車の利用率が5%から12%に向上) ②移動の利便性が向上した ③経済を変えた ④渋滞の緩和 ⑤環境負荷の軽減
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【DAY2】 |
視察2日目以降のレポートは本視察参加者のみへの公開とさせていただいております。 |
総括
1.0⇒1はボトムアップ、1⇒0はトップダウン
・キャッシュ「レス」によって、賄賂・万引き・横領が無くなり、アリペイ&WeChat ペイによって、生産性の向上が図られた Cf)電子国家エストニアはペーパー「レス」で、国民の効率化をもたらした
・人口10億超の中国では〝10億もいれば′′、人口数百万人のエストニアでは〝人口が少ないから′′。日本は・・・
・滴滴もモバイクも0⇒1型はボトムアップによって生まれた。一方、1⇒0のキャッシュレス・ペーパーレス等、〇〇レスは既成概念の消失ソリューション。これまで既成概念を生み出してきた側の「トップダウン」が不可欠
・0⇒1は現場への権限委譲により起こり、1⇒0は現場の反対を押し切ることで実現できる。ただ、いずれにしても経営者の仕事は、びっくりアイデアを出すことではない
2.オポチュニティかクオリティか
・割り算の分母が大きい中国は、中華圏に本格浸透すれば10倍のコスト競争力。モバイクの1 日1 台1元のオペレーションコストは、まだまだ下がる?
・オポチュニティ型で勝負できないのは日本企業だけでなく、アメリカ企業も同様。Google も Amazon も中華圏マーケットが取り込めない
・一方、モバイク、滴滴のように、日本と異なったクオリティを備えたオポチュニティ型もあり、よりグローバル志向が高い(他にはDJI など)
・クオリティ企業は強いオポチュニティ企業を選び、選ばれる実力を磨くことが最高の生き残り戦略(スタバ×アリババ、フーマー×アリババ、ホールフーズ×アマゾン)
3.タッチポイントの「一番化」こそが、接触時間最大化・常時接続に繋がる
・グーグルの「検索」、アップルの「iPhone」、マイクロソフトの「OS」、アマゾンの「EC」、フェイスブックの「SNS」に対し、アリババ(EC が主力)もテンセント(メッセンジャーが主力)も「決済」の付加に成功
・「決済」に次いで好調なのが付加タッチポイントが「移動手段」。モバイク、ディディ、出前、、、グローバルの5強に対して、より「生存」「生活」欲求に密着した
・タッチポイントさえ最大化しておけば、後々収益化できる。最悪、広告収入はいつか得られる(グーグルもフェイスブックも既に最終手段に広告が収益のベース)
・クオリティ企業はタッチポイントの感覚が「近い」オポチュニティ企業と組み、その中で存在感を最大化させることが何より重要
・既存顧客とのタッチポイントを、もっと増やせる手段に注力することが何より重要。顧客ロイヤルティは財布のシェアから、タッチポイントのシェアへ
・タッチポイントが増え続けることで「コネクテッド」状態が実現される
4.現業が無くなることを「仮説」とする
・滴滴・快的の合流は、ウーバーへの脅威・危機感から生まれた ~エストニアも中国もある種の危機感からイノベーションを起こした
・10年前の士業でも「独占領域がいつか無くなる」仮説から、サービス業らしい経営にシフトが進んだ。これは元々香港やアメリカのトレンドを見た SATO グループ佐藤代表による提言があった
・海外視察の目的は「ヒント」と「危機感」。いまの自社のビジネス、商品が世の中から必要とされない、無くなってしまう「危機的ビジョン」を明確にイメージするから、再定義を始めよう(無くなるかどうかは結果論に過ぎない)
自己変革を起こすほどの驚き・刺激を得よう!