視察先ポートランド、シアトル、サンノゼ、サンフランシスコ吉田ソース、ナイキ、スノーピーク、アマゾン、マイクロソフト、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、Zoom、ファーストレパブリックバンク、セールスフォース 随行コンサルタント:真貝大介、杉浦昇、小池彰誉、斉藤芳宜、松井桂、片山和也 |
ポートランド、シアトル、サンノゼ、サンフランシスコの視察ポイント
2019年の米国西海岸視察セミナーにおいては、『プラットフォーマーたちが創り上げた世界の先』を大きなテーマとして掲げ、
・見えてきた「独占の果て」に対するメガプラットフォーマーの「良き企業市民」化
・強いファン層を抱える老舗企業による、エンゲージメントの追求
・メガプラットフォーマーへの対抗軸の登場
・「ティール」を始めとした新たな組織運営モデルの定着
といった仮設を立てた上で、視察を実施しました。
これまでのグレートカンパニーツアーでは「日本の10年先をイメージする」
ことを大きな目的にしていましたが、既に西海岸のトレンドが3年で日本に伝播するのが標準的になりつつことから、事業意欲をかき立てられるような「ショック」だけではなく、「いますぐ取り入れられる」要素をふんだんに盛り込んだ視察となりました。
ツアーレポート
【DAY1】 |
2019年9月17日(火)
9月16日 月曜日、成田空港よりJAL便とANA便でシアトルに出発。
視察1社目:Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)
(1)アマゾン・ドット・コムの概要
(2)AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の概要
(3)アマゾンGOについて
(4)アレクサについて
(5)AWSの事例について
(6)アマゾンの組織文化について
①カルチャー
②メカニズム
③アーキテクチャー
④組織
視察2社目:Amazon Spheres(アマゾン スフィアズ)
アマゾン スフィアズは、シアトル市内のアマゾン本社キャンパスの一部です。
視察3社目:パイク・プレイス・マーケット 現存する全米のマーケットの中で最も古い、シアトルの台所といわれる市場が、シアトルのパイク・プレイス・マーケット です。 |
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【DAY2】 |
2日目以降のレポートについては、本視察参加者のみへの公開とさせていただいております。 |
総括
1.良い会社(=グレートカンパニー)の条件
経営者の仕事とは、
1) 儲かる仕事を見つけてくる
2) 社員が働きやすい環境をつくる
この2つです。まず1)が先で次が2)です。
従って、当然のことではありますが、まずは業績を上げるというのが必要なことです。
2.なぜ、あの会社は業績を急激(年率2~3割)に伸ばしているのか?
今回視察した、アマゾン・マイクロソフト・Zoom・ファーストリパブリックバンク・セールスフォース
これら各社は、毎年2~3割も業績を伸ばし続けています。
では、こうした業績を急激に伸ばしている会社の共通点は何なのでしょうか?
それは次の3つです。
①時流適応:クラウド/ミレニアル世代
アマゾン・マイクロソフト・Zoom・セールスフォースについては、クラウドの波に乗った、ということです。
クラウドは実はゲームチェンジ・ツールです。すなわち、従来自社でサーバーを立てていたものをクラウドに
置き換えることで、ユーザーは大幅なコストダウンになります。こうしたクラウドに着目して、いち早く取り組んだ
会社は業績を伸ばしているのです。
またファーストリパブリックバンクの場合は、ミレニアル世代(2000年に成人する世代)を狙い、学資組み換え
ローンに注力しました。これも時流適応です。
②儲かっている顧客と付き合う:ゲーム会社/多拠点展開企業/富裕層
クラウドは従業員1万人を超える様な大手企業が導入すると、大幅なコストダウンになります。このクラスの会社になると
情報システム部門で数十人以上の人員を抱えています。自社サーバーと比較すると、クラウドを導入することにより大幅な
人員削減も可能になります。従って、クラウドに力を入れると、おのずと儲かっている大手企業が対象となります。
また、アマゾンAWSの場合は、中小企業ながらサーバーを多用するゲーム会社を顧客としていました。
Zoomも、多拠点展開をしている会社が主要ターゲットです。またファーストリパブリックバンクは富裕層の多いサンフランシスコ
ベイエリア、LA、NY、ボストンに展開しています。
③やらないことを決める・強みに集中する
マイクロソフトは、イノベーションのジレンマへの対応の唯一の手段は、自社の強みに集中して、やらないことを決める、ことだと
明確に言っていました。また セールスフォースは、財務、人事(給与計算)はやらない、と決めているそうです。なぜならその分野
をやると単なるツール屋になるからだそうです。あくまでお客様の顧客接点まわりで付加価値を出すのが同社の戦略です。
3.実は周辺産業が儲かる
セールスフォースの本社ビル、セールスフォースタワーに、アクセンチュアも入居していました。
セールスフォースは全世界の従業員が4万人だそうですが、セールスフォースの導入コンサルを行っているアクセンチュアでは
全世界に従業員が40万人もいます。また同じく、同社の導入コンサルを行っているPwCも、全世界に15万人の従業員がいるそうです。
ちなみに、セールスフォースよりもかなり歴史の長いSAPでも、全世界の従業員は8万4000人。アクセンチュアの約1/5の規模です。
つまり、システムそのものを手掛けるベンダーよりも、そのシステムの導入を手掛けるエスアイアーの方が、市場として大きいことがよく
わかります。
自己変革を起こすほどの驚き・刺激を得よう!